SFSS食の安全と安心フォーラム第22回
『いまなぜファクトチェックなのか ~食のリスクにかかわる誤情報に立ち向かうために~』(2/20)開催速報

◎SFSS食の安全と安心フォーラム第22回  開催速報
『いまなぜファクトチェックなのか ~食のリスクにかかわる誤情報に立ち向かうために~』

【開催日】2022年2月20日(日)<講演会>14:00~17:00
【開催場所】オンライン(Zoom)東京大学農学部フードサイエンス棟SFSS事務局より配信
【主 催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)
【後 援】消費者庁・東京大学大学院農学生命科学研究科・ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)
【対 象】一般市民(市民団体)、食品関連行政、食品事業者、メディア関係者、アカデミアなど
【定 員】150名
【参加費】一般3,000円
   *SFSS会員、後援団体、協賛社(口数次第)、メディア(媒体名で参加)は参加費無料

NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)は、食品安全に係るリスクアナリシスをテーマに「食の安全と安心フォーラム」を年に2回開催しています。今回は、食品安全に係わるリスクコミュニケーションにとっても重要な位置づけとなってきた、疑義言説の真偽検証(ファクトチェック)の取り組みについて、その分野の有識者を招き、ご講演+パネルディスカッションを実施します。

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瀬川至朗先生


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楊井人文氏


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立岩陽一郎氏


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古田大輔氏


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藤村厚夫氏


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【プログラム】
14:00-14:10 開会あいさつ『ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)のご紹介』(事前撮影動画)
         瀬川 至朗(FIJ理事長、早稲田大学政治経済学術院教授(ジャーナリズム))
14:10-14:40 『ファクトチェックとは何か ~FIJファクトチェック・ガイドラインの解説~』
         楊井 人文(弁護士/FIJ理事 兼 事務局長)
14:40-15:00 『ファクトチェッカーの心得 ~InFactのファクトチェックの事例から~』
         立岩 陽一郎 (InFact 編集長)
       <coffee break>
15:10-15:30 『情報汚染対策のための包括的な協力体制に向けて』
         古田 大輔(ジャーナリスト/メディアコラボ代表、FIJ理事)
15:30-15:50 『なぜテクノロジーでファクトチェック支援に取り組むのか』
         藤村 厚夫(スマートニュース株式会社フェロー、FIJ副理事長)
15:55-16:55 パネルディスカッション
         パネリスト:演者4名(楊井、立岩、古田、藤村)、
         進行:山崎 毅(SFSS理事長)
16:55-17:00 閉会のあいさつ
         山崎 毅(SFSS理事長/FIJ理事)

*講演要旨ならびに講演レジュメは以下のとおりです:

➀開会あいさつ『ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)のご紹介』(事前撮影動画)
  瀬川 至朗(FIJ理事長、早稲田大学政治経済学術院教授(ジャーナリズム))


瀬川先生講演レジュメ/PDF:2.32MB

②『ファクトチェックとは何か~FIJ ファクトチェック・ガイドラインの解説~』
  楊井 人文 (弁護士 / FIJ 理事 兼 事務局長 )


 世界各国で広がっているファクトチェック活動の現状を踏まえ、各国でどのような人たちが、どのような手法でファクトチェックを行っているのか、国際的な拠点となっているIFCN(国際ファクトチェックネットワーク)について紹介します。また、日本でのファクトチェックの現状とFIJのガイドラインについて解説します。
 新聞記者を経てファクトチェックに長く携わってきた経験を踏まえ、ファクトチェックの要諦と、誤情報問題に対する向き合い方についてもお話したいと考えています。

楊井氏講演レジュメ/PDF:2.33MB

③『ファクトチェッカーの心得~InFact のファクトチェックの事例から~』
  立岩 陽一郎 (InFact 編集長)


 岸田首相は「被爆地広島出身の総理大臣」と言えるのか?共産党の綱領に「天皇制はおかしいとは書いていない」はどう判定するのか?維新の会が進める(大阪)都構想をファクトチェックする時に直面した問題は?誰が見てもおかしい「大阪の(新型コロナ)感染者に日本人はいない」はなぜ誤りと判定しなかったのか?2017年総選挙以後、統一地方選、新型コロナ、2020年総選挙など様々なケースでファクトチェックを実施してきたInFactでの事例をもとに、ファクトチェックをする際の心得を説明する。

立岩氏講演レジュメ/PDF:923KB

④『情報汚染対策のための包括的な協力体制に向けて』
  古田 大輔 (ジャーナリスト / メディアコラボ代表、 FIJ 理事)


 真偽不明の情報が大量拡散する現代において、ファクトチェックは重要です。それなしではデマへの歯止めがなくなるからですが、それだけでは不十分です。必要な人に届くか、届いても信頼されるか、その情報は間違っていると指摘するだけでは分断を深める方向に働くのではないか。課題は山積しています。人々が自分に必要で信頼に足る情報を日常的に摂取し、事実に基づかない情報に悪影響を受けないようにするためにどうすべきか。朝日新聞記者、BuzzFeed Japan創刊編集長、独立して今はGoogle News Labでこの問題に対峙してきた経験から、包括的な取り組みの国内外の事例を紹介します。

古田氏講演レジュメ/PDF:570KB

⑤『なぜテクノロジーでファクトチェック支援に取り組むのか』
  藤村 厚夫 (スマートニュース株式会社フェロー、 FIJ 副理事長)


 虚報、誤情報、そして偽情報。いずれもインターネットという情報技術(IT)をテコにしてこそ猛威を振るいます。そのため、(日本を除く世界では)ITを駆使する超大手に対する批判や懸念が高まっています。しかし、"IT=悪者"説に依拠するだけではことの解決に近づきません。ITを活用して偽情報の流通に対抗するアプローチが可能なはずです。ニュースアプリ「SmartNews」が、FIJや研究者らと協力して取り組んできた実践事例の解説をはじめ、ITをめぐる攻防のゆくえ、メディア・ジャーナリズムとITの連携の可能性などについて論じます。

藤村氏講演レジュメ/PDF:1.0MB

*なお、参加者アンケートの集計結果は後日掲載します。

(文責・写真記録:miruhana)